設立の目的
桂リホルトスキークラブは、京都市西京区にある京都桂病院の整形
外科医と理学療法士を中心に、2003年病院内の同好会から発足しま
した。
クラブ名のリホルト(Rehortho)は、リハビリテーション(Rehabilitation)
と整形外科(Orthopaedic)を併せた造語(命名者:藤田 裕)であり、
整形外科医と理学療法士の持つ専門知識をスキー技術向上に活かす
目的でつけました。
スキー操作はバランス・全身のコントロールが必要です。その中でも
股関節は、骨盤と下肢を連結する関節であり、スキー操作におけるバ
ランスに重要な部分であると考えます。股関節の機能が低下すること
で、バランスが損なわれたり、体の使い方が崩れてしまうことを、我々
は日常診療の場面でよく知っています。
最近になって、股関節の可動範囲を知っておくことが重要であることを、
スキー専門誌で紹介していました。股関節は、他関節に比べ可動範囲
が広く、3つの可動面で動かすため、運動制御が複雑な関節であり、
理解し指導につなげるためには解剖学などの医学的知識が必要です。
当クラブには、股関節専門医と理学療法士が在籍している全国的にも
数少ないクラブです。
スキーの技術力向上には、実地での動作練習が必要です。しかしそ
の前提として、動かすことが出来る筋力・関節の可動性をはじめとした
身体機能が特に必要です。身体機能を評価し、筋力トレーニングのアド
バイスとコンディショニングができる理学療法士も多数在籍しております。
スキーは、他のスノースポーツに比べると、受傷の程度・割合が低く、
正しく行えば、非常に安全なスポーツです。また運動学の観点からも、
重心の移動や地面への働きかけが歩行動作に近く、子供から高齢者、
障害者まで可能である門戸の広いスポーツです。
我々はスキーによる健康面への良い影響を考えてスキーを愛好し、
技術の向上を目的としたスキーヤーの集まりです。医学的な専門知識
を持ったメンバーが在籍していることで、スキーのトレーニング・コンディ
ショニングを医学的観点から考え、全国のスキーヤーに提供すること
で、スキーの安全性・技術の向上に寄与していきたい、と考えます。
2008年10月23日作成